朱に交われば赤くなる
自分という人間を知る、
実に簡単な方法があります。
それは自分の周囲に集う人たちの
顔ぶれを見渡してみることです。
もしもパッとしない人間ばかりが周囲にいるとしたら、
あなたもその1人だということです。
「そんな、自分はもう少しマシなはずだ」
そう思いたくなる気持ちもわかりますが、
現実が雄弁にすべてを物語っているのです。
パッとしない人間の中にいて、
さほど違和感を覚えていないのだとすれば、
「類は友を呼ぶ」という言葉の通り、
あなたもパッとしない人たちの同類だということです。
もしかしたら、あなたも元々はもっとマシな部類の人
だったのかもしれません。
でも、パッとしない人たちの中に囲まれていると、
知らず知らずのうちに影響を受けてしまうのです。
なぜなら、人は良くも悪くも付き合う相手の
影響を受けてしまうからです。
たとえば、いつも仕事に対して不平不満を
こぼしている人がいたとします。
あなたは同僚のよしみとして、
律儀にそうした会話に付き合い続けると、
徐々にそうした不平不満の思考回路に同調して
いってしまうのです。
理科の実験で、離れた場所で音叉を鳴らすと
同じ高さの音叉が共鳴して鳴り始めると
いうことがあります。
文字通り、人間関係においても波長の共鳴が
起きてしまうのです。
幼稚園の頃に、「誰とでも仲良くすることが大事」
と習った記憶がありますが、大人になっても信じ続けるのは危険です。
むしろ、人間関係の中で感じる違和感をこそ大事にするべきです。
パッとしない人たちの中にいて、
「ここは自分のいる場所ではない」
と感じるのであれば、その直感に従うべきです。
「もう少し我慢してみよう」と決断をズルズル先延ばしにすると、
違和感をすら感じなくなり波長が共鳴して同類になってしまいます。
私の職場で、なぜか「毎月飲み会を開こう」ということになり、
当たり前のように毎月飲み会が開かれている年がありましたが、
私は途中から参加しなくなりました。
理由としては、毎日職場で顔を合わせるメンバーで
飲んでいても刺激がないことと、その会で交わされている
会話があまりに聞くに堪えなかったからです。
私は違和感に従って飲み会の参加を断って正解だったと思っているし、
もしも周囲に合わせてズルズル参加し続けていたら、
仕事もうまくいかなくなっていたのではないか、と感じています。
もちろん、参加するメンバーが魅力的だったり、
毎回違うメンバーが参加するなど変化がつけられて
いたりするのであれば、毎月でも参加する価値はあると思います。
しかし、たった2時間でも同じ空間で飲み食いすれば、
有形無形の影響を受けてしまうことを考えると、
たかが飲み会といえど参加に対してもっと慎重になっても
いいのでは、と感じています。
人間関係は運気を左右する
「どうも最近仕事がうまくいかないな」とか
「最近人生がトラブル続きだな」と感じているのであれば、
それが人間関係に起因している可能性は大です。
なぜなら前述したように、日常の人間関係によって
私たちは様々な影響を受け続けているからです。
断言します。
人生を変えたければ、まずは環境を変えることです。
環境には様々な要素が存在します。
まずは住環境。
断捨離をすることで運気を変えることについては、
様々な識者が口を揃えて指摘している通りです。
次に言語環境。
「言葉は言霊」と言われるとおり、
普段あなたが発している言葉が数ヶ月先、
半年後、1年後の未来を創ります。
愚痴や悪口にまみれた人間関係に染まるのは、
悪意に満ちた人生を自ら創造しているのと同じことなのです。
そして、今回のテーマである対人環境です。
「成功したければ成功者と付き合え」と言われるとおり、
人生は誰と一緒にいるかで決まります。
逆に、失敗者の群れの中にい続けるのは、
失敗を自ら引き寄せているのと同じことです。
正直、変な人と付き合うくらいなら、
独りでいることを選択することを真剣に検討するべきです。
もしかしたら、独りでランチしたり、
飲み会に参加せずにさっさと帰ったりするあなたのことを、
周囲はボッチ認定するかもしれません。
しかし、私はこう思うのです。
ボッチ認定、何するものぞと。
ボッチはボッチでも、飛躍し続けるボッチに
なればいいだけなのです。
パッとしない人たちと群れて、
ボッチを指さして笑う人生と、孤独に輝き続ける人生。
どちらが魅力的か、あなたの美意識で決めれば
いいと思います。
あなたの人生が下げモードに入っているときは、
まず人間関係を見直してみることです。
もしも、週末の飲み会における愚痴・悪口大会の
レギュラーメンバーの1人にあなたがなっているとしたら、
それが人生をうまくいかなくさせている原因です。
ぶっちゃけた話、人から運気を奪い取る下げマンは
本当に存在します。
こんなことを言うと、
「人生がうまくいかないのを下げマンのせいにするな」
と怒る人がいるかもしれません。
逆です。
人生がうまくいかないのは、
下げマンを無自覚に近づけてしまった
自分の責任なのです。
下げマン菌に感染してしまうと、
本当に何もかもうまくいかなくなります。
恋愛、仕事、趣味、お金、ありとあらゆる事象が
裏目に出始めます。
この世において、下げマンほど怖いものはないのです。
人生は有限
ここまで散々、人間関係を選ぶことが大事であると
お伝えしてきたのには理由があります。
それは人生が有限であるからです。
人生が永遠であれば、100年くらいは変な人たちと
付き合ってみてもいいかもしれません。
しかし、悲しいかなそんなことをしていたら、
自分の使命を果たさずに人生が終わってしまいます。
「来る者は拒まず去る者は追わず」という言葉があります。
「去る者は追わず」というくだりは正解です。
自分から去っていく人は、自分から見て運気の悪い相手です。
追いかけたら自分の運気が下がります。
だから、追いかけてはいけないのです。
これに対し、「来る者は拒まず」というくだりは、
あまりに人間関係に対して無防備すぎます。
最前から申し上げているように、
付き合う相手は選ばないといけません。
私たちのエネルギーと持ち時間には、
限りがあるからです。
本当にあなたが大事だと思う相手のために、
時間とエネルギーは大事にとっておくべきです。
最後に、「自分の周りにはパッとしない人しかいない」と考える人に、
孤独のススメを説いてきました。
「孤独なんてイヤだ」「ボッチはイヤだ」と抵抗を感じるあなたに、
とっておきのメッセージがあります。
それは、たとえ一時的に孤独やボッチになったとしても、
自分を磨き続けるかぎり、必ず新しい出会いが訪れるということです。
むしろ、孤独になるからこそ、その空白を埋めるように
新たな出会いが舞い込むのです。
そこで素敵な相手と巡り会うためにも、
一時的に孤独を味わい自分を磨くのです。
思索に疲れてふと顔を上げた時、すぐ近くに思いもよらなかった
素敵な出会いが待っているかもしれません。
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