振り返りの大切さ

メンタル

12週間プログラム

私は個人の目標設定を3ヶ月単位、
つまり12週間で行っています。

なぜなら、目標を1年というスパンで捉えてしまうと、
どうしても中弛みしてしまったり、
やる気を見失ったりするリスクが生じてしまうからです。

さらに、日常の忙しさにかまけて、
目標それ自体を忘却してしまう可能性も
あります。

とはいえ、目標を1ヶ月単位で捉えてしまうと、
あまりに時間が短すぎて成果が見えづらいという
懸念もあります。

短すぎず長すぎず、ちょうどいい頃合いが
3ヶ月というわけです。

とはいえ、日常の活動に落とし込むには、
3ヶ月でもまだ長すぎます。

3ヶ月で達成することを、
1ヶ月の単位にまで細分化する必要があります。

とはいえ、日常の活動に落とし込むには、
1ヶ月でもまだ手に余ります。

そこで、1ヶ月の目標を1週間単位にまで細分化して、
日々のタスクを手帳とリマインダーで管理していくのです。

これで目標は設定できました。

しかし、これだけではまだ不十分です。

設定した目標に向けて、どの程度タスクを実行できたか、
自らを評価するフェーズ「振り返り」が欠けているのです。

個人の目標管理としての週末の振り返り

私は12週間プログラムの重要なプロセスの1つとして、
週末の振り返りを行うことを位置付けています。

行うことは、シンプルに
「できたことと、できていないことの仕分け作業」
です。

この振り返りを行うことで、
自分自身の現在地が明らかになります。

「よく頑張った」と自分を労いたくなる部分が
見えてくるかもしれません。

あるいは、「ここは怠けていた」と
自分を叱咤したくなる部分が見えてくるかもしれません。

もちろん、1週間の中には不慮の出来事が起こったり、
体調不良などで思うように作業や活動が進まなかったり
することもあるでしょう。

そのことで自分を責める必要は全くありません。

むしろ、きちんと現状を把握できていることは
喜ばしいことなのです。

なぜなら、現状把握さえできていれば、
いくらでも解決のための手を打てるからです。

いたずらに完璧を目指すのではなく、
できていない部分から目を背けず、
事実を受容することこそが、
この振り返りの最大の目的なのです。

学級における月末・月初の振り返り

私は12週間プログラムの実践における振り返りの
絶大な効果に感動し、これを学級経営に
取り入れることにしました。

行うことは、シンプルに
「個人としての振り返りとクラスとしての振り返り」
です。

個人としてできたことと、できていないこと。

クラスとしてできたことと、できていないこと。

これをきちんと仕分けしていくことで、
生徒たち自身が、自分自身そしてクラスの
現在地を知ることができます。

古代中国の兵法家孫子も、
こんな言葉を残しています。

「彼を知り己を知れば百戦殆からず。」

「彼を知らずして己を知れば一勝一負す。」

「彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず危うし。」

戦いにおいては、敵を知ることと同時に、
自分自身を知ることが必須であると、
孫子は述べているのです。

これは学級経営においても、そのまま当てはまる道理です。

今月の生徒たちの現在地、
クラスの現在地を正しく把握せずして、
どうして次月の学級経営の方針を決めることが
できるでしょうか。

言い換えれば、振り返りを行わずに学級経営を行うのは、
「運任せ」「直感頼り」でしかないということです。

学級における月末・月初の振り返りは、
いわば「毎月の学級の健康診断」です。

生徒自身の手で、自分自身やクラスの1ヶ月を振り返り、
変化を言語化することで、進歩や成長、
あるいは小さな違和感に気づくかもしれません。

進歩や成長に気づけたことは、
クラスにとっての資産となります。

次月以降、さらに伸ばし磨いていくという指針が
見えてくるからです。

また、小さな違和感に気づけたことも、
クラスにとっての資産となります。

次月以降、クラス全体でどんな手を打てばいいか
方針を共有することは、大きな崩れを防ぐための
防的対応にもなります。

振り返りを行わない学級は、
一見すると日々を問題なく過ごしているように
見えるかもしれません。

しかし、実際には小さな不満、小さな緩み、
小さな違和感が言語化されないまま蓄積していきます。

教師も生徒も、「なんとなく最近よくない」
「少し雰囲気が重い」と感じていながら、
その正体をつかめないまま
時間だけが過ぎていくのです。

そして、気づいた時には、授業規律の乱れ、
人間関係のこじれ、係活動の停滞、行事への温度差
といった形で表面化してしまう。

だからこそ、月末・月初の振り返りは、
問題が大きくなる前に小さな兆しを発見するための
予防的な営みなのです。

自分たちで課題を見つけ、
解決に向けて話し合うことは、
クラス自治を進めていくための訓練になります。

教師に言われて動く集団から、
自分たちで気づいて動ける集団へのシフト。

それを可能にするほどの力が、
月末・月初の振り返りの中に潜んでいるのです。

振り返りとは、過去を悔やむための時間ではありません。

過去を材料にして、未来を設計し直すための時間です。

できたことを確認すれば、自信が生まれます。

できていないことを確認すれば、次の一手が見えてきます。

個人の目標達成においても、学級経営においても、
現在地を知らずして前進することはできません。

だからこそ、振り返りは単なる反省ではなく、
未来を変えるための技術なのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました