体調不良は軌道修正のサイン

フィジカル

体調不良で頑張らない

「どうも体がだるい」

「やる気が起こらない」

「体の節々が痛む」

「体の芯から力が出ない」

そんな症状が出ているにもかかわらず、
熱が出ていないからと無理を押して仕事に行く人がいます。

そういう人は社会的には「勤勉な人」として
評価されるのでしょうが、
見方を変えると「とても残酷な人」
ということになります。

では、いったい誰にとって
「とても残酷な人」なのでしょうか。

それは、他ならぬ「あなた自身」にとって
「とても残酷な人」なのです。

だって、考えてもみてください。

体はあなたに休養をとってほしくて、
体調不良というサインを出しているのです。

そんな自分の体のサインを無視して、
他人の目を気にして無理を押して仕事に行くのは、
自分自身に対する背信行為ととられても文句は言えません。

「そんなこといっても、職場に迷惑をかけるから」

そう思うとしたら、あなたにとっての優先順位は
「他人」>「自分」なのです。

「そんなことはない。私にとって大事なのは自分だ」
と反論したくなる人がいるかもしれませんが、
あなたの本音は行動となって如実に現れているのです。

結局のところ、そういう人は他人の目が気になって
仕方がないのです。

だから、自分の心のサインを
平気で無視することができるのです。

これがたとえば、自分の老いた両親が体調不良を訴えて、
「病院に連れて行ってほしい」と頼んできたとしたとします。

よほどの非人情な人を除いて、
ほぼ全員が仕事を休んででも助けようとするはずです。

自分に対してそれと同じことができないとしたら、
その異常さにどうか気づいてほしいと思います。

あなたがいなくても仕事は回る

このように無理を押して仕事に行く人の言い分として、
「私が仕事に行かないと迷惑をかける」というものがあります。

確かに、あなたがどんなにやり手の敏腕だとして、
あなたが欠けることによる戦力ダウンは否めないかもしれません。

しかし、あなたが抜けたことによって生じる穴は、
誰かがカバーするものです。

そのために組織があるのです。

あなたが休みをとることに躊躇するのは、
組織に対する信頼が欠けているのかもしれません。

あるいは、「誰かにあなたがいないと仕事が回らないから困る」
「あなたにいてほしい」
と言われることによる承認欲求を受け取りたくて、
休めないのかもしれません。

でも、もう一度断言します。

あなたがどんなにスーパーマンだとしても、
あなたがいなくなっても組織の歯車は止まりません。

むしろ、次のスターが出てきて、
滞りなく組織を回していくのです。

まして、ごく普通の平凡な職員が休んだところで、
組織にとっては「痛くも痒くもない」というのが
本音ではないでしょうか。

いささか言葉がキツくなってしまったかもしれません。

でも、どうしてもあなたには気づいてほしいのです。

休むことへの罪悪感など、
あなた一人が抱えている単なる自己満足であるということに。

病気は人生の仕切り直し

先ほど、体調不良はあなたの体が出しているサインだという
話をしました。

そのサインに虚心坦懐に耳を傾けることで、
人生のヒントとなることに気付かされることも多いものです。

たとえば、病気で倒れたことを機に、
何百冊という書籍を読破して
ビジネス上のアイデアを得た人もいます。

あるいは、寝床の中で浮かんでは消えていく
思考に身を任せるうちに、
生き方の間違いに気付かされて
ハッとさせられたという人もいます。

いずれにしても、病は何がしかのメッセージを
携えて私たちの元へとやってくるのです。

もちろん、それを受け取れるかどうかは
私たち自身にかかっているのですが、
床に伏してボーッとしている時間というのは
普段よりも心のサインを受け取るのに適しているのは
間違いありません。

逆に言えば、無理を押して仕事に出かけた人は、
人生のヒントを受け取り損ねると言っても過言ではないのです。

自分を大事にしないことの罰といえばそれまでかもしれませんが、
そのチャンスロスはあまりにも大きいと言わざるを得ません。

逆に言えば、忙しすぎる現代人は
そのくらい自分を顧みていないのです。

だから、せめて病気の時くらい外界からの刺激を閉ざして、
「じっと自分の心に耳を傾けてみようよ」というのが、
病からのメッセージなのかもしれません。

実際、この私も数日間ほど体調不良で寝込んでいましたが、
病の中で気付かされることが多々ありました。

来年度の目標設定と、目標管理の方法について
大きな示唆を受けたので、さっそく実行に移そうと、
粛々と準備に取り掛かっているところです。

そう考えると、体調不良というのは
人生を仕切り直しするために起きているのではないか、
という気さえしてきます。

そう考えると、体調不良を起こしてまで
何かに気づかせようとしてくれる体のことが、
何よりも愛おしく感じられてはこないでしょうか。

とにかく休むこと

きついときにやってはいけないのは、
無理をすることだと散々述べました。

確かに無理をするあなたを見て、
「無理しないでね」とか「すごいですね」と
とりあえず声をかけてくれる人がいるかもしれません。

でも、だからといってその人たちのあなたに対する
評価が変わるかといったら、そんなことはありません。

逆に、「少々の無理を言っても大丈夫だな」と
「我慢強い人」認定をされて、
さらに無理を言いつけられる確率が上がるかもしれません。

体調が悪い時に、正直にきついと言って休める人に対しては、
「あんまり無理はさせられないな」と心理的ブレーキがかかります。

我慢したからといって、他人から大事にされないのであれば、
我慢損ではないでしょうか。

どんなに愛し合った家族がいたとしても、
あなたのことを宇宙一気にかけて大事にできるのは
あなた以外には存在しないのです。

だからこそ、あなたの体が「きついよ」と訴えかけてきたら、
幼稚園の先生や小児科医以上に親身になって自分の心の声に耳を傾け、
「よしよし」してやるべきなのです。

その見返りは、何倍にもなって返ってきて、
あなたの人生を豊かに潤してくれることをお約束します。

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