大人になって勉強しなくなる日本人
株式会社BELLOWLが社会人1,200人を対象に実施した調査によると、
勤務時間外や休日に「勉強」をしていると回答した人は、
わずか16.7%だったそうです。
つまり、この調査では、勉強している社会人は
約6人に1人に過ぎなかったのです。
しかも、週の勉強時間が1時間未満、
あるいは全く勉強していない人は、
実に86.8%に達していました。
これは、なかなか衝撃的な数字ではないでしょうか。
さて、あなた自身を振り返ってみてください。
仕事以外のプライベートな時間で、
ここ1ヶ月どのくらい勉強をしたでしょうか。
これは机に向かう勉強だけに限定しません。
ビジネス書や小説を読むなどの読書、
対面やオンラインによる勉強会への出席、
教養番組の視聴などでも結構です。
「そういえば、ここ1ヶ月疲れていて、
本もろくに開いてなかったな」
「勉強会の誘いがあったけど、スルーしてしまったな」
もしも、あなたがそのように考えているのであれば、
今回の記事はぜひ最後まで読み進めてください。
なぜなら、福沢諭吉は『学問のすゝめ』の中で、
次のように述べているからです。
「賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとに由て出来るものなり」
つまり、賢い人と愚かな人の違いは、
学んだか学ばなかったかによって生まれるということです。
生まれながらに賢い人と愚かな人が決まっている
わけではありません。
学び続ける人は、知識を増やし、知恵を磨きながら
成長していきます。
一方、学ばない人は、自分の知識や経験の範囲にとどまり、
成長する機会を失ってしまいます。
最初はわずかな違いであっても、それが何年も積み重なれば、
やがて大きな差となって現れることでしょう。
学んだ人は、時々刻々賢さを身につけながら栄達していくが、
学ばなかった人は、時々刻々愚かさに拍車をかけながら落魄していく、
そういうことです。
「そんなこと、お前に言われなくてもわかっている。
日々が忙しくて、勉強に割く時間がないんだよ。」
おっしゃることは、ごもっともです。
社会人として勤務しながら、勉強時間を生み出すことが
至難の業であることは、よく理解しております。
しかし、福沢諭吉が言う通り、人の境遇が勉強によって
決まるのもまた事実です。
学ばなければ落ちぶれる。
さりとて、仕事が忙しくて時間がない。
このジレンマを解決する方策こそが、
今回のテーマである音声学習なのです。
通勤時間を音声学習に充てる
どんなに仕事が忙しく、残業に追われている人でも、
簡単に勉強時間を作り出す方法があります。
それは通勤時間を音声学習に充てることです。
仮に、通勤時間が往復で1時間かかるとします。
すると、週に5〜6時間ほどの学習時間が生み出せます。
たったこれだけで、平均的社会人の学習時間を
数倍上回ることになります。
これは、月に換算すると約20時間の学習時間です。
年間に直すと、軽く200時間を超える計算になります。
これだけあれば、相当にいろんなことが学べるはずです。
では、どんなコンテンツで音声学習を行えばいいのでしょうか。
お手軽なのが、オーディブルやYouTubeの教養番組などを
視聴することでしょう。
オーディブルで音声学習している人の割合はまだまだ少数派ですが、
YouTubeで音声学習している人は若年層に多く見られるようです。
YouTubeには、文学、歴史、哲学、芸術など幅広いジャンルの
コンテンツが揃っており、その気になればいくらでも学び放題
というのが魅力的です。
ただし、玉石混交であるのが若干玉に瑕なので、
自分に合ったコンテンツをじっくり探すことが重要です。
一方、学びたいことがあるのに、音声コンテンツが見つからない
という悩みをお持ちの方もいらっしゃることでしょう。
そんな方に解決策をお伝えします。
もし、ほしい音声コンテンツが見つからないなら、
自前で作ってしまえばいいのです。
これが一昔前であれば、自分で音声教材を吹き込んで作ったり、
ナレーターの方に頼んで作成してもらったりと、
それなりに労力もコストもかかっていました。
しかし、現在はAI全盛の時代です。
AIを使って自前の教材を作れば、多少の労力はかかりますが、
たいしてコストはかかりません。
しかも、自分の納得がいくまで作り直すことも可能です。
たぶん、現時点でここまでやっている人は少数派だと思いますが、
向学心にあふれる人たちの間で、流行していくだろうと予想しています。
読書の穴を音声学習で埋める
かつて、勉強の手段は書籍やテキストなどの文字言語を
通すことが主流でした。
今後も、たとえ紙書籍という媒体が衰退の一途を辿ったとしても、
電子データという形で文字言語が学びの中核を占めるであろうことは、
変わらない事実です。
では、書籍を通じて学びを深められる人にとって、
音声学習は不要なのでしょうか。
私は、書籍から学びを深められる人にとっても、
音声学習には意味があると考えています。
なぜなら、読書には「読み落とし」という穴
が存在するからです。
なぜなら、私たちは本に書かれている内容について、
それに関わる経験や問題意識等が準備されていなければ、
その内容を綺麗にスルーしてしまうことが往々にしてあるからです。
読後にもっとも印象に残るのは、筆者の主張で共感できたポイントです。
元々自分も同じような考え方を持っていて、
「そうそう、そうだよね」と頷きながら読んだところが、
強く印象に残るのです。
読書には、このような「盲点」が存在するのです。
書籍として読んだ本を、改めて音声学習したときに、
読書でスルーしていたポイントに気付かされることがあります。
「あれ、こんなことが書いてあったっけ」と、
本の内容への理解に広がりと深まりが生まれるのです。
このようにして、書籍と音声コンテンツの往還を経ることによって、
さらに学びが深まっていくのです。
そう考えると、音声学習は万人に必要な学び方である
と言えるのではないでしょうか。
本を読む暇がなければ、音声教材でもいいから
知恵のエッセンスを頭に入れるべきです。
先人が残した叡智を頭に入れて生きるのと、
知らずに生きるのでは大きく差がつきます。
人生には、知識があれば避けられた失敗と、
知識不足で味わう失敗とがあります。
学び続ける人が今後ますます飛躍していく一方で、
学ばない人は人生がどんどん停滞していくことになるでしょう。
最初は微差に過ぎなかった違いも、積もり積もれば
数年単位で大きく差がつくことになります。
通勤時間に音楽を流している人と、
通勤時間に音声学習を行う人とでは、
10年後全く違う人生になっているだろうと断言します。
だからといって、今日から毎日1時間勉強しなさい、
と言いたいわけではありません。
最初は、たった10分でもいいのです。
明日の通勤時間に、いつも聴いている音楽の代わりに、
興味のある教養番組を一つ聴いてみてください。
歴史でも、文学でも、心理学でも、何でも構いません。
大切なのは、学び始めることです。
最初はわずか10分の学習でも、毎日積み重ねれば、
やがて膨大な知識となって自分の中に蓄積されていきます。
そして、学ぶことの楽しさを知れば、
10分では物足りなくなってくるかもしれません。
人生を変えるのは、何も大きな決断ばかりではありません。
今日まで何気なく過ごしていた時間の使い方を、
ほんの少し変えること。
その小さな選択が、10年後の自分を大きく変えていくのです。

コメント