学級経営の裏メニューは、モテにあり
学級経営がうまくいく教師といかない教師。
その理由を探れば、いろいろとあるでしょうが、
決定的な要素の1つと言えるのが、
その教師の魅力にあると言えるのではないでしょうか。
魅力と聞くと、「イケメン・美人が有利ってこと?」
と思われるかもしれませんが、それは一面当たっています。
「人への好意は第一印象で決まる」と言われているので、
天性の容姿を授かっているだけで第一関門クリアです。
では、イケメン・美人ではない大多数の教師には
希望がないのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
世の中の超一流教師のすべてがイケメン・美人かというと、
そうでないはずです。
とはいえ、実力さえあれば外見は無関係かというと
そうでもありません。
たとえ、あなたが中年のおじさん、おばさんだとしても、
外見・服装の清潔感は超重要です。
きちんとシャツにアイロンをかけたり、
汗臭かったらシャワーを浴びたり、口臭のケアをしたり、
肌の手入れをしたり、とできることはなんでもやるべきです。
また、だらしない体型はマイナス査定されると考えるべきです。
自分が相手にどう映るかを把握するメタ認知力強化のために、
会話を録音して聞き返すトレーニングも有効です。
「そこまでやるか」と思われるかもしれませんが、
困難な現場を立て直すような教師は、
そのくらいの努力は平気で行います。
ここまで聞いて、「恋愛・婚活のアドバイスを聞いているみたい」
と思われたかもしれませんね。
確かに、かなりつながる部分があるかもしれません。
教育も恋愛も、人を相手に行う行為です。
そう考えると、恋愛において禁忌とされることは教育にも当てはまり、
逆に恋愛に有効な手法は同様に教育にも当てはまるのではないでしょうか。
以上の仮説から、「もしも学級経営に恋愛工学を応用したら」
というテーマで考えてみたいと思います。
非モテコミットの排除
恋愛工学には、「非モテコミット」という用語が存在します。
これは、相手の顔色を窺い、過剰に尽くして自分の価値を下げてしまう
ことを指します。
これは、自分に自信のない教師がやってしまいがちです。
生徒に好かれようとして、過剰に優しくしたり、
ルールを緩めたりしてご機嫌を取ろうとします。
結果、学級の規律が壊れて収拾がつかなくなり、
学級崩壊への火種へとつながるのです。
まさに、恋愛においてもそうであるように、
「尽くし過ぎたら捨てられる」のです。
学級には、目に見えないパワーバランスのベクトルが存在します。
ベテランの教師は、その目に見えないパワーバランスを意識しながら、
学級の手綱を引いて学級経営をしているのです。
しかし、もしも教師が「非モテコミット」を発動してしまい、
パワーの主導権が生徒の側に移ってしまったが最後、
クラスのボスの座は生徒のものになってしまうのです。
そうなってしまった学級を、もしかしたらあなたもご覧になったことが
あるのではないでしょうか。
一度クラスの力学が崩れてしまうと、生半なことでは
そのパワーバランスを立て直すのは困難です。
少なくとも、「非モテコミット」を発動してしまった張本人には
ほとんど不可能といってもいいのではないでしょうか。
どんなに、生徒と学級力学の主導権争い巻き込まれたとしても、
あなたは毅然として軸をぶらさず、アルファ(ボス)としての姿勢を示して、
生徒からの尊敬を勝ち得るべきです。
私たちは、人間とはいえ、所詮は動物の一種。
クラスをまとめ上げるとは、猿山の群れのボスザルの地位を
獲得することに他ならないのです。
クラスの空気を支配する
恋愛工学には、ソーシャル・プルーフ(社会的証明)
という用語が存在します。
端的に言うと「人気がある人はさらに人気が出る」
というモテスパイラルの法則のことです。
そう聞くと、「自分にはカリスマ性はないし」と
項垂れる人がいるかもしれません。
あなたにカリスマ性がなくても、大丈夫です。
カリスマ性のある生徒を味方につければいいのです。
そのためにあなたがやるべきことは、
「上位層2割」の信頼を4月に掴むことです。
クラスメートからリスペクトされる「上位層2割」から信頼されれば、
自動的にあなたもリスペクトの対象に指定されるのです。
ただし、焦って「上位層2割」のご機嫌を伺うなどの
「非モテコミット」を発動したら一巻の終わりです。
待っているのは、「格下認定」された教師に向けられる
侮蔑の視線だけです。
生徒の前では上機嫌を保つ
何より大事なのが、上機嫌を保つことです。
たとえ、出がけに夫婦喧嘩したとしても、
教室に入ったら爽やかな笑顔で振る舞うことです。
教室は教師にとってオンステージであり、
我が家ではありません。
ここは、たとえ親の死に目に会えなくてもステージに立つ、
役者のプロ根性に学ぶべきです。
大変な学級であればあるほど、
悲壮感漂う顔をしていけません。
そこを生徒につけ込まれるからです。
「なんだ、この先生はまだこんなに余裕があるのか」
と思わせることで、生徒は勝手にリスペクトしてくれるように
なるものです。
あとは、自分に酔っての長話なども荒れた現場では非常に
リスキーです。
いつ終わるか見通しの持てない長話は、
特別支援系の生徒には不安や怒りを掻き立てます。
恋愛工学の用語にも「タイム・コンストレイト(時間的制約)」とあるように、
時間を区切って訓話を行うことで価値の希少性を高めることにもつながるのです。
さて、長々と恋愛工学を教育現場にどう活かすかについて
お話しをしてきましたが、誤解してほしくないことが1つあります。
それは、恋愛工学的視点を、生徒を支配するためでなく、
心理的安全性の最短構築のために使ってほしいということです。
学級経営は、生徒たちが安心して学ぶための居場所づくりのために
行うものであり、私たちが権力を振り翳して悦にいるために行う
ものではないからです。
その根本さえ外さなければ、恋愛工学的視点は学級経営において
非常に有効だと言えると思います。
教師が力を持つ目的は、力を振るうためではありません。
教師が安定した力を持っているからこそ、
生徒は安心して自由になれるのです。

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