大人が読解力を鍛える方法

メンタル

国語力はすべての礎

あるとき、上司が若者2人にこんなアドバイスをしているのが
聞こえてきました。

「国語の高校入試問題を解いておくといい。
国語力は大事だからね。」

だいたい、こんな内容でした。

それを聞いた私は「この上司わかってるじゃないか!」
と感動しきりでしたが、多分その若者2人は「・・・?」
だったことでしょう。

しかし、今、私はあなたに対して同じことを言います。

「国語力は磨いた方がいい。すべての礎だから」と。

たとえば、あなたが大勢の参観者を前に研究授業を
することになったとします。

入念な教材研究はもちろんのこと、先行研究に目を通したり、
他の実践事例を探したりして、できるだけ多くの情報を集めるはずです。

では、その情報は何を介してあなたの脳に送られてくるのでしょうか。

そう、言葉です。

つまり、あなたにどれだけの国語力があるかによって、
あなたがかき集めた情報を活用できる範囲が決まるということです。

もしも、あなたにキレッキレの国語力が備わっていれば、
書籍、ブログ、動画、人のアドバイス等々の情報が、
まるでスポンジが水を吸い込むように入ってくるはずです。

一方で、あなたの国語力が錆びついた鈍刀のようだとしたら、
たとえ綺羅星のごとき情報が与えられたとしても、
その何分の1しか活かせないという皮肉な結果に終わるのです。

これ以上に悔しいことがあるでしょうか。

同じ努力をしているのに、国語力の多寡によって
その成果の量が決まるとしたら。

「絶対、自分も国語力を身につけたい!!」

そう思われることでしょう。

今日はそんなあなたのために、
具体的なアドバイスを送ります。

公立高校の入試問題を読め

私は仕事柄、毎日のように国語の入試問題の
過去問を解いています。

それは、授業中に解説するためだったり、
生徒からの質問に答えるためだったり、
自分の趣味としての目的だったり、
さまざまな理由に基づきます。

私が入試問題を解くことにハマったのは、
コロナで学校が閉鎖された頃に遡ります。

せっかくの時間を、何か有効なことに
役立てたいと思ったのがきっかけです。

以来、ほぼ毎日最低1問は過去問を解くという
ライフスタイルが定着して今に至ります。

過去問を解きまくった結果、私に何が起きたのでしょうか。

一言で言うと、文章の構造を捉える力が
格段に上がりました。

それは、仕事だけでなく、プライベートでの読書、
映画鑑賞、気のおけない相手との雑談等においても、
いかんなく発揮されています。

「本当にやってよかった」と心から思える自己投資の1つです。

逆に、「あのとき勉強を始めていなかったら」と思うと、
背筋が寒くなります。

そのくらいのアドバンテージをもたらしてくれている、
と感じています。

進路相談の中で「国語力をつけたいがどうすればいいか?」
という質問を受けることがよくあります。

そのとき、私はやる気のある生徒には
「全国国語入試問題正解」をオススメしています。

全国47都道府県の入試問題が掲載されており、
地域ごとの入試問題の難易度も肌で感じることができます。

これを1冊やり終えると、かなりの自信になるし、
力がついたのが目に見えてわかるはずです。

ただし、ただ解きっぱなしにするのではなく、
間違えた理由をきちんと整理して
理解するところまで行うのが条件です。

そこまでしないと、時間のムダになってしまいます。

きちんと取り組み、公立高校入試問題で
8割解けるようになると、

書店に並ぶ本の大半が読破できます。

高校入試問題で8割正解できる力があるのは、
国が定めた義務教育をクリアしたということであり、
生きていく上で過不足を感じないだけの能力が
身についたことでもあるからです。

読解力は人の心を読む力に通じる

太宰治の「走れメロス」を授業していたときのことです。

物語の最後に、少女から緋のマントを捧げられて
まごつくメロスに対して、親友のセリヌンティウスが
「メロス、君は真っ裸じゃないか。
早くそのマントを身につけるがいい。
このかわいい娘さんは、君の裸を皆に見られるのが
たまらなく悔しいのだ」
と諭され、
メロスが赤面する場面があります。

ここで、「メロスが赤面した理由は?」と問いかけると、
「自分が裸だと気付いたから」とか
「裸を見られたから」と答える生徒が大半を占めます。

しかし、ここでさらに
「じゃあ、娘さんがたまらなく悔しい、
というのはどういうこと?」
と問いかけると、
「ああ、恋心に気付いて顔が赤くなったのね」
と気づく生徒が出てきます。

でも、こうした誤読は日常茶飯で起こっていると
思いませんか。

相手の何気ない一言を読み違えたり、
読み取れなかったり、コミュニケーションにおける
そんなボタンの掛け違いは随所で起こっているはずです。

小説を読まないと、否、小説を読めないと、
人間音痴になるのです。

なぜなら、はからずも「事実は小説よりも奇なり」
という言葉がある通り、小説以上に小説な出来事が
起こるのが日常生活だったりするからです。

とある番組で、売上の立たない新米ホストが
小学校の読解ドリルで勉強しているシーンが出てきました。

お勉強の苦手そうな若者でも、そこは小学校の学参なので、
慣れてくると100点を連発し始めます。

それから数ヶ月経ち、その新米ホストは売上で
頭角を表し始めるのです。

ホストクラブのオーナーの慧眼に感心しましたが、
結局そういうことなのです。

世の中は、国語力がないととことん損するように
できているのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました