明日の仕事は今日片付ける
たとえばあなたが研究主任をしているとして、
主題研の資料の準備はいつまでに済ませますか?
① 3日前
② 2日前
③ 前日
私は、少なくとも3日前には起案も
済ませておくべきだと考えています。
たとえば、前日に資料を起案したときに、
上司の意図との間に齟齬が生じた場合、
資料を訂正する時間はあまり残されていません。
そこへきて、生徒指導で急遽対応しないといけない
案件が生じたら、もう目も当てられなくなります。
私が研究主任をしていたとき、
主題研が1週間後に迫ってきたら、胸の辺りがざわついてきて、
いても立ってもいられなくなり作業に取りかかったものです。
そして、たいてい1週間前には起案も済ませ、
3日前には印刷も終えて主題研当日を待つのが常でした。
こういう話を聞いて、「なんか大変そう」とか
「時間に追われてそう」と感じる人もいるかも
しれませんが、
それは逆です。
私は時間に追われたくないから、
この仕事スタイルを身に付けたのです。
前日、皆が慌ただしく仕事に追われているときに、
涼しい顔をしてコーヒーを飲むためには、
この仕事スタイルしかありません。
そして、今のところこのスタイルは私に合っていると
感じています。
デジタル時代でも有効な、スケジュールの手帳管理
今でこそ、効率的に仕事をさばけるようになったと感じていますが、
若い頃は周囲と比べても仕事が遅い方でした。
「どうして仕事が回らないのだろう」と考え、
いろいろとビジネス書を読みあさった中で、
「これは秀逸」と思えるアイディアに出会いました。
それは、「仕事が終わって退勤する前に
1枚の紙を取り出して、明日やるべき仕事を書き出しておく」
というものでした。
何の変哲もないアイディアに思えるかもしれませんが、
この方法を取り入れてからというもの、
私の残業時間は相当に短くなったのです。
これに味を占めた私は、手帳術の本も読みあさり、
いろいろと試してみました。
結論から言うと、他人の方法を学んだ後、
取捨選択して自分独自の方法を確立することが大事、
ということです。
現在の私のレギュラーの手帳は、A5版の無印のダブルリングノート、
マンスリーウィークリーノート、システムダイアリーの手帳を、
使っています。
A5版の無印のダブルリングノートは、そ
れこそ日々の仕事のTo Doリストを書き留めることに
使っています。
To Doリストには取り組む優先順位を列挙し、
終わったら二重線で消していき、すべて消えたら退勤します。
大きな仕事や重い仕事などで、本日終わらなかった
To Doリストについては、次の日に持ち越すことになります。
中には、何日も実行できず、なかなか消すことのできない
To Doリストも存在します。
ところが、面白いことにTo Doリストを何日も眺めているうちに、
フッとアイディアがわいてきて、
その大きな仕事が思いもかけなかった形で片付く、
ということがよくあります。
スケジュールを書いて管理することには、
こうした思いもかけぬ副産物があるのです。
マンスリーウィークリーノートについては、
スケジュール管理だけでなく、生徒や保護者から聞き取った情報や、
企画会などで出てきた情報を書き留めるためのマル秘ノート的な
使い方をしています。
システムダイアリーの手帳については、スケジュール管理というよりは、
自身の目標管理をメインに使っています。
この手帳に書き留めておいた目標は、たまに見返したりして確認します。
すると不思議なことに、決して無理をしているわけではないのですが、
思わぬ形で目標が叶っていたりします。
もちろん、私もスマホのGoogleカレンダーやタスク管理のアプリで、
スケジュール管理をしています。
「だったら二度手間じゃない?」という声も聞こえてきそうですが、
前述したとおり、アナログにはアナログの良さがあるのです。
それぞれの良さを享受したいと考える欲張りの私は、
令和の時代にあっても「二刀流」を貫きたいと考えています。
仕事における潜在意識の活用
仕事にはリズムがあると考えています。
暇な時期にはとことん暇だし、
平和な時期にはとことん平和だけど、
忙しいときにはとことん忙しくなるという性質が
あるように思います。
私自身を振り返っても、なぜか市教委から依頼された発表、
個人研の論文の執筆、主題研のまとめ、
学級の調査書の準備等々、
仕事が重なってほしくないときに限って、
同時期に降ってくるのです。
しかし、私はこういうときこそ、
手帳によるスケジュール管理の威力を試す
好機だと考えています。
ただし、大きな仕事や重い仕事については、
手帳管理だけでは荷が勝ちすぎています。
こうした場合は、「因数分解」という
テクニックを使って、
仕事を小さく切り分けていくのです。
方法はシンプルで、A4の裏紙などを使って、
抱えている仕事を片付けるプロセスを列挙していく
のです。
すると、「あれもやらないといけない」
「これが足りていない」など、
現状が顕わになります。
それと同時に、心がスッと落ち着くのです。
やるべきことが明確になれば、
後は手帳管理で淡々とプロセスを進めていけば
いいだけの話だからです。
さらに、もう1つ極めつけのテクニックがあります。
それは夜眠る前に床に就き、翌日進める仕事について
頭の中でその手順を確認し、仕事が終わったところまでを
思い描くのです。
そして、「やった、終わったぞ」と歓喜に浸るのです。
手順はこれだけで、後は眠りに就くだけです。
さらに、目を覚ました後同様のプロセスを繰り返し、
仕事が完遂したことを確信して起き上がるのです。
あとは、職場に行って淡々と仕事をこなすだけです。
私はこれまで、このテクニックを行なって
仕事が終わらなかったことがありません。
本当に不思議なんですが、
思い描いたとおりに仕事が終わります。
仕事を一生懸命やっている人には、
是非こうした裏ワザについても知ってほしいと思い、
ご紹介させていただきました。
コメント