睡眠を人生の中核に据える

フィジカル

睡眠と仕事とどっちが大事?

「睡眠が大事」という話をすると、
「そんなこと知っている」とばかりに、
ろくに関心を示さない人がいます。

しかし、そんな人に「ちゃんと眠っているか」
と尋ねると、
「いや、最近仕事が忙しくて」
言い訳を返してくることが多いものです。

そのたびに、
「ああ、この人も睡眠の大事さが
わかってない人の1人か」

と残念でたまらなくなるのです。

こう言うと、
「でも、仕事が忙しいから仕方ないじゃないか」
「仕事が終わらなくてもいいのか」
と反論してくる人がいます。

その人に逆に問い返したいのです。

「仕事と睡眠とどっちが大事なんですか」と。

「えっ、そりゃ睡眠も大事だけど、
仕事が終わらないと迷惑がかかるよね」

何をおっしゃっているのですか。

仕事と睡眠を秤にかけたら
「睡眠が大事」に決まっているじゃないですか。

あなたが仕事をないがしろにしても、
迷惑をかけるのはせいぜいあなたの仕事仲間やお客様です。

しかし、あなたが睡眠をないがしろにして、
重い病にかかったり、短命に終わったりすれば、
あなたの大切な家族を悲しみのどん底に
突き落とすことになるのですよ。

もう一度伺いますので、よく気持ちを落ち着けて
答えてください。

「仕事と睡眠とどっちが大事なんですか?」

そう、睡眠に決まっていますよね。

あなたは余った時間に眠ろうとしていないか

ついつい睡眠を削ってしまう人の原因。

それは、1日でやりたいことを全部やってから、
余った時間に眠ろうとしていることです。

まずは、この考え方を根底から改めてください。

1日のスケジューリングは、
就寝時間を決めるところから始めます。

スティーブン・R・コビーの「7つの習慣」の中に、
「終わりを思い描くことから始める」という
考え方がありますが、まさに1日の終わりである
就寝時間を決めるところから始まるのです。

つまり、あなたの1日の持ち時間は
「24時間−睡眠時間」ということになるのです。

仮に1日に7時間眠る人なら、
17時間があなたの可処分時間です。

「いや、今週は忙しいから睡眠時間を削らないと」
という発想は、金輪際やめましょう。

あなたは、VIPとの会食や面談の時間を、
忙しいからといって削らないでしょう。

睡眠を削るということは、あなたの頭の中は
「VIP >睡眠」となっていることを示しているのです。

睡眠はあなたの生命のリカバリータイムであることを思えば、
「VIP >生命(あなた自身)」であると
あなた自身が考えていることに他なりません。

つまり、睡眠を安易に削るという行為は、
自分を蔑ろにしているのと同じことなのです。

睡眠時間を削れば削るほど、自分自身を大事にしていない
という態度を行動で強化し続けるという
皮肉な結果になってしまうのです。

そもそも、忙しいから睡眠を削るという思考が、
あまりに安直すぎます。

仕事のスタートが遅いから、
〆切前に慌てることになるのです。

睡眠時間を削る前に、段取りを見直すなど
仕組み作りについて考えてみるべきではないでしょうか。

睡眠時間の短さを誇るのは恥

ここまでお読みいただいた方なら、
睡眠時間を削るのはかなりイタイ行為だと
ご理解いただけたことと思います。

男同士の会話でよくある
最近忙しくて、3時間しか眠っていない」
というセリフは、恥を忍んだ告白でしかないのです。

その理由について、順を追ってご説明します。

睡眠時間を削る最大のデメリットは、
頭が悪くなることです。

理解力や思考力が低下し、
仕事の生産性もダダ下がりします。

その結果、残業が増えて帰るのが遅くなり、
睡眠時間が削られ、翌朝ボーッとした頭で
出勤するという負のループが完成するのです。

それだけではありません。

男性であれば、慢性的・極端な睡眠不足は、
男性ホルモンの状態にも悪影響を及ぼす可能性があり、
活力や精力を損なう一因になります。

さらに、感情の安定が保ちにくくなり、
イライラの原因になったりします。

結果、同僚に対して冷たい態度や
失礼な態度をとってしまって、
リカバリーに動いて無駄なエネルギーを
割かれることになるのです。

睡眠不足→表情・感情・判断・対人行動が悪化
→周囲から得られる反応や機会が悪くなる
→結果として、運気が低下します。

運気というのは、太陽のように明るい表情の人のところに
宿るので、睡眠不足で顔色が冴えず、
どんよりした人から運が逃げていくのは、
至極当然のことなのです。

では、こうした人生の袋小路に迷い込んでしまったら
どうすればよいのでしょうか。

答えは、ただ何も考えずに寝ることです。

人生が微妙な時期は休みをとってよく眠る

私自身、大変な学級を担当しているときは、
1〜2ヶ月に1回ペースで休んでいました。

相当に心身を消耗するので、
単純に回復が追いつかないのです。

休んだ日は、何もせずボーッとして
ひたすら寝ていました。

すると、面白いことに夕方くらいになると、
エネルギーが充填されて、「また頑張ろう」
という気持ちになるのです。

つくづく、「睡眠に勝る栄養ドリンクはない」
と痛感したものです。

これは、筋トレをした日によく眠るという
理屈に似ています。

筋トレでは筋肉に強い負荷を与えます。

しかし、負荷を与えるだけでは身体は
強くなりません。

睡眠や栄養という回復過程を経て、
身体はその負荷に適応していくのです。

つまり、仕事が忙しいとき、
大きなトラブルを抱えているとき、
大勝負に挑もうとしているときこそ、
十分に眠って心身をリカバリーさせる必要があるのです。

このとき、十分な睡眠がとれなければ、
せっかく費やした努力が空回りに終わる
公算が大きくなってしまうのです。

もしも、眠りが足りなければ、
昼休みは昼寝に専念することです。

寝不足で体調が悪いなら、
可能なら年休を取るなどして帰って
睡眠を取ればいい。

睡眠が十分に満たされると、
頭の働きが活性化して嘘のように仕事が
効率的に捌けるようになります。

さらに、テストステロン値が上がり、
人が変わったようにバイテリティに
あふれてきます。

感情も落ち着いてコミュニケーションが
円滑になる結果、
人間関係が安定してきます。

結果、負のループに傾いていた人生の流れも、
いつしか正のループに転じて人生の袋小路から
抜け出してしまうのです。

そう考えると、人生を変えるのは意外とシンプルです。

起床時間から逆算して就寝時間を決めて、
それを淡々と守り続ければいいのです。

毎日ぐっすり眠ることができれば、
人生が好転していくための土台は
自然と整っていくのです。

睡眠は人生の中核であり、
そのことを理解しているかどうかで、
人生は決まると言っても過言ではないのです。

睡眠とは、人生で余った時間にするものでは
ありません。

人生そのものを支えるために、
最初に確保する時間なのです。

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